【SISE】RETURNING TO THE ROOTS #2

【SISE】RETURNING TO THE ROOTS #2

By Acacia ONLINESTORE

ブランド創設から10周年を迎えるドメスティックブランド、SISE。
当店でのお取り扱いも8年程で、気づけば店内でも非常に長いお付き合いを重ねているブランド。

2019AWより継続のテーマ、「RETURNING TO THE ROOTS」を掲げる2シーズン目。
今回はデザイナーの軌跡を辿るとともに、今シーズンのキーワードを改めてチェックしていきたい。


- 運命を変えた 1冊の出会い -

デザイナー 松井征心。1981年、高知県生まれ。
ようやくPCが普及し始め、コンビニが全国に現れ、ファミコンが大ブームとなった時代。
彼のみならず、大半の国民の情報源はもっぱら近所の本屋さんだった。
世界の情報が何段階か遅れて到着するという、今では考えられない速度。

中学生になった彼の目に留まったのは1冊の本「ハイファッション」。
(1960年創刊し、時代を先駆け写真に重きをおいたファッション雑誌は当時でも非常に珍しいものだった。)

「スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス」を20ページにわたり特集した今号の、ナタリーポートマン演じるアミダラ女王のコスチューム(衣装)に心を奪われた瞬間。
真紅の異形に身を包み、真っ直ぐとこちらを見据える淀みのない眼差しは、今見ても胸をえぐる。

多感な時期である中学生の進路を決定づけた。

高校卒業後には上京し、文化服装学園へと進む。(同期にはMAME KUROGOUCHIのデザイナー黒河内 真衣子も在籍。)
そこでも舞台衣装に携わり、そのスキルを着々と進めていった。

憧れたのは石岡瑛子。
第38回カンヌ国際映画祭で最優秀芸術貢献賞を受賞。
2008年北京オリンピック開会式の衣装を手掛け、シルクドソレイユやブロードウェイミュージカルの衣装デザインをも担当。
前衛的なデザインと、確固たる創作哲学に多大なる影響を受けた。

その後、「誰でもない自分になるための、屋号が欲しかった」と、文化服装学園卒業後の2010年にSISEを立ち上げる。


- 着々と積み上げるキャリア -

SISEが大きく変わったのは2012年。

ウィメンズブランドを数多く手掛けていた大手ファッションカンパニーの傘下に入る。メンズウェアとしては初めての試みだったそうだ。

決して規模の大きいブランドではなかったこれまでとは異なり、スケールメリットを最大限に活かし、表現の幅がここで一気に広がっていく。
2014年に独立するも、マークスタイラーでの経験が今後の活動に大きな影響を与えたことは言うまでもない。

そして2015年、世界中のアップカマーがこぞって参加する世界規模のファッションコンテスト「インターナショナル・ウールマーク・プライズ 2014-15(以下 IWP)」にアジア代表として参加。
メンズ部門としては初めての日本人で駒を進める快挙であった。
(ここではMAMEの黒河内氏にも相談するなど、関係性は深いようだ)

IWPは、ウールの混率が80%以上のファブリックを使用するという規定のもと、その表現力だけでなくビジネスとしての可能性をも審査される、非常にシビア且つ世界基準のコンペティション。
惜しくも優勝は逃したものの、ファイナリストとして選出され世界の第一線級を直に体感したことが、ブランドとしての力を一段階ギアを上げることになる。


2016年にはSISEのウィメンズライン「SISE SEISHIN」を立ち上げ(現在は休止中)、
2017年からは韓国の大手スポーツブランドのデザインを手がけるなど、その手腕がより評価され活躍の場を広げていく。
念願だった映画衣装「ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章」を手掛けたのは記憶に新しい。

現在では、
福岡のコーヒーショップ「NO COFFEE」の制服、
京都にあるセレクタブルホテルTHE SCREENの客室デザインなど、
多方面での活躍を目にすることができる。


- "シンプルではないシンプル" をデザインする -

俳優の千葉雄大、韓国のスターであるカン ドンウォンもSISEの世界観に惚れ込んでいるファンであるが、その魅力は何なのか?


ブランドを語る上では欠かせない「少年性」を、純粋性×狂気と表現する。
この対極にあるニュアンスが、リュクスなパターンメイク/素材使い/カラーリングなどの要素が掛け合わさることでバランスよくブレンドする。

当店でお取り扱いするブランドでも、着ていて心地良い服は数多くある。しかし、純粋性という点においてはSISEが最も秀でているのではないかと感じている。
初めて展示会に足を運んだ際の空気感は、今でも忘れることが出来ないし、それを超える体験は、今もなお限りなく少ない。


シンプル=デザインしないことでは、決して無い。
そこにアイデンティティーがなければ、ブランドとしては成立しない。

学生時代にヨウジヤマモトやマルタンマルジェラを着て、
ただカットソーが欲しかったわけではなく、そのブランドのカットソーが欲しかった、となることがブランドとして成立することだと考えている。

今、SISEにはその力が間違いなくあると確信している。


- 10周年の節目 -

今季で10周年を迎えたSISEは、少年から青年へと成長している。
これまで綴ってきた内容からも、濃密な時間を過ごしてきたことが垣間見れる。

今シーズンはブランドの顔となっているアイテム、例えばバルーンシリーズを取ってみても、明らかに表現力が豊かになっている。
イタリアの最高級の素材を用いることで、合わせるファブリックの見せ方にも違うアングルが生まれ、
韓国のタトゥーイストとのコラボレーションはこれまでのキャリアが実った鮮度のあるデザインだ。

ミニマルなカラーリングから透明感のあるビビットなカラーは2012年シーズンのセンセーションを彷彿とさせ、
ティファニーブルーのオーバーチェックは2014年のHEROが大人になったようにも見える。

一方で、ルーツでもある舞台衣装のようなピースも散見し、ファッションフリークには堪らない"ネクスト"がその心を擽る。


純粋無垢な少年は、青年へと成長している。
私たちの中には、年齢を重ねても少年性は誰しもの心の中に存在する。
だからこそ、SISEの作品が琴線に触れ、惹かれ、纏いたくなる。

それは至極当然なことなのではないだろうか?

そして、青年になったSISEの今後からも目が離せないのは、
共に歩んでいきたいと、いつの間にか芽生えた、ある種の恋心なのかもしれない。

10周年を心から祝福し、今シーズンの「RETURNING TO THE ROOTS」をお楽しみいただきたい。



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