【HED MAYNER】20SS COLLECTION

【HED MAYNER】20SS COLLECTION

By Acacia ONLINESTORE

普段ならなんとも思わないちょっとした気遣いにも、心が動かされる。
現代を生き急いでいた感も否めなかったところに、この社会情勢。

HED MAYNERの納品も、もしかしたら無くなるんじゃないかと思っていた矢先、この大きなショッピングバッグで入ってきた。
何ともにくい演出。彼だけでなく、チーム全体の人柄が窺える。

世界中のファッションフリークが心待ちにしていた「ギフト」のような作品の数々が、今季も僕たちを楽しませてくれる。

今回は、初めてHED MAYNERに触れる方、そして既視感のある衣服に高揚感を覚えられなくなった方々に、その魅力をお伝えしていきたい。


- イスラエルからの新風 -

ヘドメイナーは1986年イスラエル生まれの33歳。
若干16歳にして服作りに携わり、そのキャリアをスタート。
エルサレムで最も歴史のあるベツァルエル美術デザイン学院にて経歴をもちつつも、
その後フランスで最も狭き門のファッションエリート校の一つ「Institut Francais de la Mode」へ転入。

文化が混在する土地に住んでいた彼は、ファッションやクラフトに対する全く新しい世界観に触れ、自身の美的センスを更に磨いていく。
その後、2015年に自身のブランドを立ち上げることになった。


特徴的なオーバーサイジングはHED MAYNERを語る上では外せないファクターの1つ。

それは単に最近まで消費されてきたオーバーシルエットとは大きく異なり、
着用することで表現される着る人の個性、そこにフォーカスした「理由が存在する服」であるから。

モードを感じるテキスタイル選びや、それらを活かす独創的なパターンが裏付ける技術の高さ。
それが彼が支持される一つの理由であることに、微塵の異論はない。


- デザインルーツを辿る #1 -

彼の服をより理解するためには、いくつかの文化を理解する必要がある。
HED MAYNERを検索すると、「ユダヤのテーラリングから」というワードが並ぶけれど、それ以降踏み入った話が出てこない。
というわけで!様々な文献や史料を紐解いていった結果、その答えが徐々に見えてきた。


ユダヤ宗教とか仰々しいし難しくてわからん!という方。
世界に0.25%しかいないユダヤ民族がノーベル賞受賞者の20%を占めていたり(Google先生やFACEBOOKの創始者やスタバ経営者もそう。)、
1週間という概念のルーツとも言えるユダヤ教。
意外にも身近な存在であったことに驚きも多いのでは?もうちょっと読み進めてみるのもアリかと。



まずはユダヤ教の中にも信仰度による差異がある。
それによって大まかに3〜4つに分類され、特に超正統派(ハシディズム)と呼ばれる層は宗教上の613ものルールを遵守する層として知られている。
(スーパーやドラッグストアに駆け込んで怒鳴り散らすルール無用な人たちにも見習っていただきたい!)

その中には過度な装飾等も良しとされず、肌をみだりに見せてはならないというものがある。
よって、全身を黒ずくめの服装で年中過ごすようになっている。

夏場でもそのルールを守らなければならず、そのため身に付けるものは大きいサイジングで体感温度をなるべく下げるような習慣があるようだ。

また、超正統派が何故ジャケットスタイルを好んで着ているのかは、18世紀の東ヨーロッパからの名残。
(そうすることで、他の層との差別化を図ろうとしている。一匹狼的なポジション取り。)

また、ユダヤ系民族は世界各地に点在しているが、
その中でも現在イスラエルに居住するユダヤ系民族は、リトアニアからの移住が多いとの説がある。(これは一説によるため、参考として)
リトアニア/ユダヤという言葉にピンときた方は、非常に歴史に対しての知見が深い方。
この2つには日本も深く関係しており、杉原千畝の功績はあまりにも有名。(お時間ある方は是非映画をチェック。)

HED  MAYNERの作品においてリトアニア製のものが多いのもこれで納得がいく。
(自分のルーツにおける環境を大切にする考え方は、JAN-JAN VAN ESSCHEなどにも通ずるところ。日本の現状からすると、ここから学ぶべき点も多いような気が…。)


- デザインルーツを辿る #2 -

HED MAYNERの作品の中でも、特にロング丈に目が留まる。
アイテムとしてのインパクトに関しては大きいけれど、一体何がデザインソースなのだろうか?

これは「タリート」と呼ばれる、ユダヤ民族の祭事具の中でも最もポピュラーな祈りのショールからきているようだ。
1.5mほどの長い布の四隅に房を持ったもので、神との関係性を見出すような意味合いを持たせている。

19AWでリリースされていたケープや、同様のカッティングを用いた作品が20SSでもラインナップされている。
シャープなカッティング、洗練された素材とピュアなカラーリングがタリートをファッションピースとして落とし込みつつ、祈祷衣のような厳かな雰囲気も併せ持っている。


こうした自身を取り巻く環境や目にしてきた物事に対して研ぎ澄まされたアレンジングに、世界のファッションリテーラーだけでなく、一般層からも大きく注目されたのは、
恐らく2019年のLVMHがきっかけではではないだろうか?


- 訪れた転機 -

HED MAYNERの転機が訪れたのは2019年のLVMHプライズ

2013年、世界の若手デザイナーの支援を目的に創設された、ルイ・ヴィトンなどの高級ブランドを傘下に収めるフランスのモエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン(LVMH)グループが主催するファッションの国際的な賞。

これまでのファイナリストを見ていくと、錚々たるメンツが揃う。
オフホワイトやヴェトモンなどの一斉を風靡したブランドをいち早く開花させ、
今をときめくPeter DoやROKH、Marine Serreなども過去にノミネートされるなど、その先見性の実績等は申し分ない。

2019年のLVMHには1700人の応募があり、
審査員はJWアンダーソン、クリス ヴァン アッシュ、マリア グラツィア キウリ、マークジェイコブスなど。
その中で特別賞を獲得したHED MAYNERがどれだけ評価されたのか、という点において理解することができる。

現在、LVMHからビジネス面においても様々なサポートを受けている。
(あとは納期がもう少し早くなってくれれば…というのは贅沢?)


- 人が着ることで完成する衣服 -

イスラエル出身のデザイナーといえば、2001年〜2015年までLANVINを率いたアルベール エルバス。

その年からトレンドセッターとして活躍した彼には、創業者であるジャンヌ ランバンの思想に通ずる「仕事は大きく、生活は慎ましく」という考え方のもと、ブランドを立て直し世界的な評価を得た。
これはユダヤに基づく、本来我々が忘れてはならないあるべき姿を映した言葉だと感じる。

ファッション業界は、今新たなステージへとようやく足を踏み入れようとしている。
というより、ようやく本来の姿を取り戻そうとしているのかもしれない。(先日のジョルジオ アルマーニの言葉には強く賛同したい。)


HED MAYNER自身は決して口数が多い方ではないらしいが、柔らかな笑顔で、何も言わず共に時を過ごしてくれる。
その包容力は確信的な技術とセンスがあるから成り立つもの。

-「素材、カッティング、服の動き、それぞれが作用する行程を見極め、それらをどのように組み合わせていくか、注意深く見て対話することに専念する」-


その言葉通り、作品との対話を楽しみたい。
衣服と身体の間にある関係性を見出そうとする、一種のボディーランゲージを体感して欲しい。


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