








【2021SS】STYLE NO.02
着用アイテム
-
LEMAIRE
MILITARY BLOUSON(DARK BEIGE)
-
LEMAIRE
4 PLEATS PANTS(DARK ASH GREY)
-
LEMAIRE
【ラスト1点】LOW BOOTS(MIDNIGHT BROWN)
-
LEMAIRE
A4 POUCH(BLACK)
ワークウェア+エレガンス 新しい方程式を華麗に着こなす
" LEMAIRE NEAUTRAL COLOR STYLE"
新しい年度、新しい季節。これまで自分の中には無かった感覚が生まれたり、何かに挑戦しようとフレッシュな感覚になっている方も大変多い時節です。*
- BLOUSON -
メインとなるのはルメールの真骨頂とも言えるワークウェアの代表格、ブルゾン。元々は軍服や作業着など実用性に重きを置いたカテゴリーですが、今やこれなしでは考えられないほど普及しています。おそらく、皆さんのクローゼットの中にも1着はあるはずです。
今回LEMAIREからリリースされているのは、独特なバランス感で仕立てられたショート丈のジップアップ。ここ数シーズンのトレンドをキャッチアップしたパンツには絶対的な相性を誇る1着。(…と言うよりもルメールがトレンドを追っているわけではなく、ルメールのパンツがサンプリングされているだけなのです。)
今作には異素材を組み合わせたり昨今数多く見られる装飾性が高いデザインはありません。しかし、衣服本来の目的を果たすには最も適した1着と言えるでしょう。
ポイントはラグランスリーブを取り入れた、肩から袖にかけてのパネリング。簡素なものなら2枚、ヴィンテージバーバリーのトレンチコートなどに代表される1枚袖というものもあります。LEMAIREのブルゾンは特殊なパターンメイクを採用し、パネルを3枚使っています。
それにより、袖を通す瞬間、腕が吸い込まれるようにスルスルと入っていくんですね*
アーム全体がふっくらとしていて、しかも横方向ではなく前後方向にゆとりがあるんです。
例えばインナーがコットン系のやや分厚いパーカーだった場合、一般的なものだと少しゴワツキを感じながらよいしょと着るはずです。そういったストレスから解放され、ジップアップとともに「すぐに着脱できる」ように配慮。
可動域もしっかりと確保されており動きやすさも◎。
車に乗るときに運転もしやすくわざわざ脱ぐ必要がないので乗り降りも楽ですし、
子育て世代の方は屈んだりお子様を抱っこしたりと非常に多くの体勢をとることが多いため、実用性も考慮したい方にもおすすめ。
イタリアンコットンキャンバス素材なので3シーズン着用が可能。今時期にはレギュラーシャツやカットソーと合わせて、秋や初冬にはニットや厚手のパーカーなどをレイヤードして楽しめます。
ベージュにうっすらピンクが入っているような繊細な色味は、スタイリングにも軽やかさをわざとライクなくスマートに取り入れてくれます。
年齢を重ねていくと手が伸びる色数が段々と空くなっていく傾向にありますが、この色なら何歳でも着ていられます。これはルメールが願っている
- SHIRTS / SHOES-
何とも言えないカラーリングのレギュラーシャツ。グレー/イエロー/グリーン/ホワイトをブレンドしたようなLIGHT PELICAN GREYは、通年のスタイリングに取り入れていただけます*
オーソドックスなシルエットのシャツ、わざわざルメールのシャツを選ぶ理由がないのでは?と考える方もいらっしゃるでしょう。しかし、今作にはたくさんの魅力が詰まっているのです。
まず素材、ただのコットンではなくベンタイルコットンと呼ばれるものを使用しています。イギリス空軍への耐水服素材として開発されたルーツを持っており、超極細番手を限界まで高密度にすることで防水/防風/透湿を加工なしで実現しています。
アウトドアウェアのムーブメントにより機能性素材を求める人が増えていますが、それを天然繊維にて取り入れている格好ですね。
そして時代を問わないレギュラーカラーには、襟羽根の形状をサポートするカラーキーパーが入っています。これによりシャープな顔周りを印象付けるだけでなく、前立てを開いて着用した際にも立体的になるのです。
個人的に気に入っているディティールが前立てのステッチーワーク。ボタンホールと一続きになるよう走っているんですが、これはボタンを留める際に動きをフォローしてくれるんです。従来のシャツよりもボタンが留めやすいし外しやすい。
贅沢なマザーオブパール(白蝶貝)のボタンを実用的な仕様とともに使う、これを贅と言わず何と呼ぶのでしょう…!
高価なシャツには必ず理由が存在します。ドレスシャツでいえばルイジ ボレリ、フライ、フィナモレなどなど…ジャンルは違えどシャツを1着仕立てるのに注ぐ情熱は同じです。
デイリーユースしやすいくたっと感もついつい手が伸びる理由の一つ。ぜひこの機会にルメールのシャツで過ごす時間を作ってみてはいかがでしょう*
- PANTS / SHOES / BAG -
ルメールのスタイリングには欠かせないパンツ/シューズのカテゴリー。当店でお取り扱いするブランドはどこも名作パンツがあるのですが今回ご紹介しているのも名作の一つ。加減の良いシルエットは履く人のスタイルをアップさせ、トップスを最大限活かすことができます*
美しい仕立てのコットンパンツは、コーディネートの中に取り入れると「こなれ感」が出やすくなります。例えばテーラードジャケットなどをカジュアルに楽しみたい時には最適、レザーシューズなどを合わせるにもウールギャバ素材よりカジュアルに見えます。
シャツと同じ素材(ストーンウォッシュ加工済み)なので、履きはじめからクタっとした雰囲気が◎。スラックスを履くのには抵抗があるけれど、カジュアルの枠からは飛び出さずもうワンランク綺麗なものを選びたい方へのベストアンサーではないでしょうか*
ウエストのサイズは従来よりも少し細くなっていますが、腰骨よりも上で履いていただくのがおすすめでシャフトのシルエットも綺麗に出ます。4本のプリーツと脱着可能な共地のベルトでタックインスタイルにも柔軟に対応。
そして合わせたヒールブーツ。従来のレザーシューズでは出せないエレガンス、さりげないスクエアトゥとともに個性的なミニマルスタイルを表現してくれる1足。
シューレースはありませんがバンプ部分に隠されたウェビングがしっかりとホールドしてくれるため、歩いている際に踵が浮いたりすることはありません。着脱はスリッポンのようにとても簡単*
マルジェラのタビブーツを履いている人はよく見かけますし、ヒールブーツといえばと連想する方も多いでしょう。一方ルメールは1つ1つの作品が他の作品を「喰ってしまう」ことがありませんから、あくまでも控えめ。例えヒールブーツといえど同じです。
しかしながら、造形美・MIDNIGHT BROWNの色味・実用性、これらは決して無個性ではなく"全体最適解を導くためのマストピース"です。特に裾幅の広いパンツとの相性は抜群、セットアップをよりドレッシーに見せる1足としても非常に有効です。
今季はこのヒールブーツかストラップサンダルで足元からフランス流のエレガンスを取り入れていきましょう*
さて皆さん、気付いていらっしゃるでしょうか?今回のスタイリングはウェア類に一切BLACKを使用していないことを…!
時期的なものもあるのでしょうが、最近「黒以外の選択肢」を求める方も多くなっています。もちろんそれは黒をある程度網羅してきたから、なんですがね。そうした方々にも参考になるスタイルの一つになろうかと思います。
しかし、なぜか全体が浮ついておらずしっかり引き締まっている、これは小物にBLACKを取り入れているからです*
鞄選びはライフスタイルや癖/性格的なところが強く出るので、選び方の自由度(こだわり度)はウェア類よりも高い部分。実際、今バッグのトレンドはミニショルダーです。
しかしライフスタイルや普段着る服に対して合う合わないも出てきますから、トレンドに乗っかるのも危険。じっくり本当に必要かどうかを見極めなければ無駄な投資になっていまいかねません!
そういったことを考えるとクラッチバッグの効用はとても高く感じます。荷物が少なくなる時代にもあっていますし、結婚式などにも持っていけて、食事に出かける時にも場所を取りません。
セットアップを着るときに基本的にポケットにものを入れるのはNGですから(インナーポケットは別です)そうした際にも最良な選択肢、だと僕は考えます。(もちろん、両手が空いていないと嫌だという方にはおすすめしませんが!)
オールブラックもしくはブラックを使わないコーディネートが多い方・トライしてみたい方、まずは鞄選びから見直してみるといいですよ*
装うことへ臆病になったり億劫になる時代、実際のところ皆さんいかがでしょう?少なくともこのスタイリングページをご覧になってくださっているあなたはそうではないはずです。むしろ貪欲に新しい発見や気付きを求めてここまで見ていらっしゃると思います。(いつもありがとうございます!)
かくいう僕も時代のせいにして自分の感性を衰えさせることは絶対にしたくはありませんし、色々なご提案ができればと考えています。
LEIMAREの衣服を選ぶ理由は、これからも自分と向き合いつつ生きていくことへの肯定、こだわりを大切にしながら日々の生活を選ぶ理由に等しいのではないでしょうか?
「一生 永く着られる服」をコンセプトに掲げる強い意志は、袖を通すあなた自身が語り継いでいくのです*
(photo/styling:山中 caption:野原)